おはようございます、ちょっと小さいおじさんです。
尋常でないですね、この寒さ。
体中のセンサーが全てブッ壊れたのかと思いました。
いや、壊れてるんでしょうか。
さて。
ちょうど今、この時期に書くべきものがある。
自戒と後悔、それらを含め、いまここで告解する。
毎年この時期、大罪の許しを請うのだ。
今朝のような空模様にはふさわしい。
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そしてここから地獄のような日々が始まってしまった。
首都圏の受験本番である2月1日を迎える。
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前回はここまでで終わってました。
今朝はその続き。
で、その結果を知ったのが1月もほぼ終わりの日。
その結果を受けて、まず塾の校舎長に電話。
「落ちました」
「では前に合格もらったとこへ行くんですか?」
「いや、入学金払ってません」
「え?!?!?!?!?!」
まさか落ちると思ってなかったので、先に合格をもらっていたアッチの学校へ入学金を振り込みしてなかった。
アッチの学校は予行演習の予行演習と思ってた。
振り込み期限は過ぎていた。
塾と親は作戦変更を強いられることになった。
「1日の第一志望校は変更しましょう、確実なとこを選びましょう!」
そんな校舎長の言葉に我々はうろたえた。
その本命校は過去問との相性も良く、イケると踏んでいた。
しかし押さえ校が無くなった今、もうそうするしかなかった。
賭けをするにはリスクが大きかった。
急いで2月1日の学校選びが始まった。
でもそれはすぐに決まった。
本屋へ急行。
声の教育社の過去問探し。
しかしそんなものは無く、奥さんが塾へ向かった。
そこで貸してもらった本の数ページをコンビニでコピー。
数時間後、それを持って帰ってきた。
さっそくやってみる。
なんとかなりそうな難易度だった。
ところが問題はそこじゃなかった。
問題は本人だった。
あの学校に落ちたというショックが大きすぎた。
もう何も手につかなくなってる。
見たことも無い、抜け殻のような様子。
目はうつろ。
返事もまともにできない。
これじゃどんなところも受かることは無いだろう。
誰もがそう思った。
塾の校舎長まで電話をかけてきてくれた。
そんな彼を見て、親は諦め半分の気持ちで1日の朝を迎えてしまった。
相変わらず様子のおかしい息子。
もうやるしかないってのに、いまだに引きずってる。
父親譲りの切り替えのできなさ。
受験だと言うのにサンダルのまま家を出てきてしまった。
完全に脳みそが働いていない。
電車に乗る。
約45分くらいの行程だ。
乗り換え、目的の学校の最寄り駅を目指す。
途中、第一志望の学校の駅に到着。
本当だったらここで下車するはずだった。
受験生とおぼしき子供と保護者が下車していく。
我々全員がわざと知らん顔しているうちに電車のドアは閉まった。
息子の気持ちはどうだったろうか。
いつか聞いてみたい。
数駅過ぎ、今日受験する学校の駅に到着した。
小さな子供たちが保護者とともに学校に向かう。
あの子はどうだろ、こっちの子は受かりそう。
全員がライバルなんだけど、でもそんな小さい子供たちが失望している姿を想像するのがイヤだった。
全員が合格なんてないんだけど。
そうこうしているうちに学校に到着。
息子は軽く手を挙げただけで試験会場に入って行った。
保護者は別のところで待つ。
そこで奥さんから衝撃の言葉を聞いた。
「●●(元第一志望校)の受験票を持ってきてた」
本来受験するはずだった学校は申し込み済み。
だからもちろん受験票は有効。
「途中のあの駅で、やっぱり受ける!って言いだすんじゃないかと思って」
こんなことは考えもしなかった。
電車のあのドアが閉まるとき、彼女はそんな事を考えていたのか。
母親の逞しさ、息子への深い理解、そういったものを痛感した。
単純に凄い!と思った。
何かのたび、今でもそれを思い出す。
結果は合格だった。
即日発表だったので、その日の夕方に判明。
外で夕食中にスマホでそれを知った。
おじさんはまたもやその風景を動画に撮ってた。
もしこれが不合格だったら全員でおかしなことになってたかもしれない。
でもこれで気分一新して準本命校に挑戦できるだろう。
と、親は考えた。
でもそんなに甘くは無かった。
息子のダメージは想像以上に大きかった。
ブッ壊れてしまっていた。
昨日の合格を知った時の笑顔は一瞬だけだった。
翌日、試験会場へ向かう途中も下を向いたまま。
校門の前で無理やり記念写真を撮ったけど、今見てもその顔がヘンだ。
そんな調子だったから、その学校も不合格。
ここから総崩れ。
翌日のA判定校にも落ち、先の準本命校の第二回試験にも落ちた。
中学受験は浪人ができない。
こうして息子の受験は終わった。
今は御縁のあったその学校に通っている。
通うまで、ちょっとスッタモンダがあったけど、それはまた次回。
それでは今日も防寒対策バッチリで。
では!