おはようございます、ちょっと小さいおじさんです。
今朝はやや冷え込みましたでしょうか。
それでもTシャツで十分ですね。
さて。
特にネタがあるワケでもないんですがね。
先日、息子と釣りに行ってきました。
いつもの「釣れない釣りシリーズ」です。
釣れない釣り、とは。
例えば。
シーラカンス釣り。
これは釣れない釣りの最高峰に近いものかもしれません。
いや。
そうじゃないかも。
昔、シーラカンス釣りを真剣に調べた事がありました。
今から30年ほど前の、おじさん釣り絶頂期、に。
そのころは日本に定住していなかったので、どこにでも行きたい放題。
釣りのために中米くんだりまで行ったりしてました。
気分は開高健。
かなり影響受けてました。
影響受けやすい性格なんですよ。
さっきシーラカンス釣りが「最高峰」なんて書いたけど。
でも調べれば調べる程、いろいろなことがわかってきた。
当時はこんなにインターネッツの盛んな時代じゃなかったから、それも大変だった。
でも、シーラカンス釣りは99%無理、というものでもないことが分かった。
コモロ諸島がシーラカンスのメッカ的ポイントなのは有名。
生きた化石として当地で捕獲されて、シーラカンスは一躍有名になった。
とは言ってもアフリカ南東部に釣りに行くのは大変。
調べるうちに、インドネシアあたりでも水揚げされることが判明。
なに?インドネシア?
だったらすぐ近くじゃないか!
しかも浅いところで釣れるらしい。
地元の漁師の網にかかって、たまにニュースになる。
その水深、なんと60mほど。
手巻きで十分。
でも当時のおじさんは行かなかった。
開高健にかぶれていたからだ。
彼の随筆や小説にちょっとでも登場していたら、間違いなく行っていただろう。
でも彼の文章にシーラカンスは登場しない。
今は少しやってみたい気がするなぁ。
釣ってはいけない魚のようだけど、まぁインドネシアだからね。
漁師にお金握らせればどうにでもなるだろ。
インドネシアには仕事で。
その時にやっとけばよかったな。
シンガポールから一度ナントカというインドネシアの島に渡った。
そこから飛行機でジョグジャに行くというメンドクサイ行き方をした記憶がある。
その時の経験から、お金を渡せばナントカナル国。
そんなイメージがあるんだけど、今はどうなんだろ。
それはともかく。
では難易度最高峰の釣りとはなんだろうか。
1㎝にも満たないタナゴをたくさん釣る。
これも最高峰でしょうな。
まず、老眼で仕掛けが作れない。
ウキも見えない。
繊細なアタリにも反応が鈍くなってる。
となると、やはり今やっているような大雑把な釣りになる。
だから今やってるのは針もデカく糸も太い、実に大雑把な釣りなのだ。
先日ニュースで知ったことがある。
ナショナルジオグラフィックかナンかのニュース記事。
深海8,000mで魚が撮影されたという。
その魚はシンカイクサウオ。
もしかしたらこの魚が最高峰難度の釣りの対象魚かもしれない。
なんせ8,000m以深に仕掛けを下さなければならない。
逆さエベレスト。
潮流だってなかりのものだろうから、この1.5倍は糸が出ていくはず。
つまり12,000mくらいの糸巻き量が必要。
旅客機の高度以上。
そんなにたくさんの糸を巻けるリールを作るところからスタート。
電動リールどころかエンジンリールになるだろう。
ダイワやシマノなんかの釣具メーカーじゃ作れない。
IHIとかが作るリール。
かっこいい。
オモリだって相当重くしないといけない。
1キロ2キロごときでは、どこへ流されて行ってしまうか。
10キロ、いやもっとだろう。
1,000mで2キロ使うから、8,000mだと16キロか?
そんな単純じゃないはず。
500キロ?
いや、わからない。
ではそのオモリが着底するのはいつなのか。
経験から推測すると、2.5時間はかかるだろう。
少なくとも。
1,000mで釣りをして、着底まで約15分かかる。
潮のユルい時で。
8,000mだと1時間経ってもまだ半分なのだ。
潮流の影響を受け、そんなに長い糸を引っ張りながら落ちていく。
どんどん落下速度は落ちていく。
2.5時間では着底しないんじゃないか。
3.5時間くらいか。
超強力なリールだとして、巻き上げにも同じ時間がかかったとする。
降ろすのに3.5時間、巻き上げに3.5時間。
船はマリアナ海溝上に沖泊まりするとして、8時間労働だとする。
すると、現実問題として1日に1回しか仕掛けを投入できない。
アタリを待つのはたった1時間だけ。
これはロマンだなぁ。
1回の投入にすべてを賭ける。
1日の1/24の間だけ夢を見る。
最高じゃないか。
数日前に息子と行った釣り。
1日に8回の投入しかできません。
仕掛けの揚げ降ろしも自由にできない。
順番に降ろして順番に揚げてくる。
みんなの技術レベルが一定でないとうまく行かない。
そうじゃないとみんなの仕掛けが絡まってしまう。
だから、たったの8人しか釣りができない。
大きな船におバカさんが8人。
ええ、もちろん釣れませんでしたよ。
お魚は釣れなくてもいいんです。
ロマンという大物が釣れたからいいんです。
それでは今日も元気にファイトだぜ。
では!