赤いお金

おはようございます、ちょっと小さいおじさんです。

どんより曇り空の朝。

おじさんの心も曇ってます。

そう、焼き切れた配線どうしようか、ってね。

さて。

昨日、お墓参りに行ってきました。

年老いた母が「もういつ行けるかわからなくなるから」とのことだったので。

ま、こういうのは行ける時に行っておいた方がいい。

明日になって急に入院したり、ポックり逝ってしまうことだってある。

もうそういう歳なのだ。

お墓はおじさんの叔父さん。

60歳になる前?

ま、そのあたりで急逝。

おじさんの両親の仲人的存在だったそうな。

彼にはずいぶんとお世話になった。

と言っても記憶はほとんどない。

そう聞かされているからそう思ってるだけだ。

唯一といっていいほどの記憶はお金をもらった、って事か。

当時のおじさんはその叔父さんによくお小遣いをもらっていたそうな。

でも幼少期のおじさんは「赤いお金」にこだわった。

「紙のお金」は要らない、「赤いお金がイイ!」

そう主張したそうな。

赤いお金とは10円玉。

今考えればなんてバカな事を言ったもんだと。

その10円玉を大量にもらって喜んで帰宅していたらしい。

そんな叔父さんのお墓へ行った。

おぼろげな母の記憶を頼りに電車を降り、墓へ向かった。

一度目は見つからず、別の墓地を探すハメになるぞ、こりゃ大変なことになるわ。

そう思った。

でもお寺の社務所で尋ねてみた。

するとビンゴ。

あるっていうじゃないの。

で、もう一度墓地に戻ると今度は見つかった。

墓探しの旅はあっという間に終着した。

卒塔婆を依頼し、花を買いに走り、墓石に水をかけた。

そして手をあわせて祈った。

「紙のお金をください」

今度ここに来るのはいつになるだろう。

そもそも来る事なんてあるのだろうか。

そう思いながら、さして美味しくもない昼食に大枚はたいて後悔しながら帰ってきた。

それでは今日も花を手向けて頑張ろう。

では!