釣りと子ガモ

おはようございます、ちょっと小さいおじさんです。

なんか曇ってる。

これは雪の予感。

さて。

何度も書いてるが、息子は釣りにハマってる。

ハマってる、とは言っても「寝ても覚めても」というほどではない。

サッカーにも熱中しているみたいだし、勉強の方にも興味がある様子。

娯楽が少ないような時代でもない。

そこらへん、おじさんの子供時代とは違うのだ。

とはいえ、やはり彼の中で釣りは一番の柱のようになっているのは本当だ。

今度釣りに行くから今のうちに。

次の釣りにこれを持って行くから準備しなきゃ。

あ、船長に電話しとかないと。

こうして釣りを軸に毎日が過ぎていく。

小学生時代は無気力というか、物事に興味を示さなかった。

でもこうして情熱を傾けられるものが見つかって、親としてはうれしくも思っている。

マンガだゲームだ、そうして部屋にこもりっきりというのよりいいかな。

大自然に飛び出し、厳しさも優しさも知る。

大漁に恵まれたこともあったし、思わぬ大物に出会ったこともある。

外洋の強烈なうねりにダウンして引き返したこともあった。

そのうち、魚の生態のみならず、地形、気象、なども深く調べるようになった。

今日は混んでるんじゃないか、コッチの船の方が、といった人間の行動や心理まで考えるように。

食に関しても数段レベルが向上した。

こっちが驚くような評価をしてくることが増えた。

特に白身の微妙なテイストを表現してくることがある。

正直、驚く。

これらささいなことかもしれないが、彼にとっては大きな進歩なのだ。

幼稚なASD児と言われたあの彼が、だ。

数年前の彼を知る人が今を見たらきっと仰天するはず。

釣りという趣味を通じ、様々な進歩を遂げ、様々な事を発展させていく。

若いからこそ、なのだろうか。

老いたこっちにそんなパワーはない。

おじさんのスポンジは何も吸収しないし、血も流れない。

ただ気になる事がある。

このままの釣りを続けるとどうなるだろう。

クエが釣りたい、マグロをやりたい。

600mを超えるような深海をやりたい。

ベヨネース列岩に行きたい。

こっちに走ってしまった。

ロマンを求めるのは大いに結構。

でもこれじゃおじさんのコピーになってしまいませんか、と。

いや、自分の主張が出てくるのはもう少し先なのか。

まだ今は親ガモの後ろをついてくるだけなのか。

でも近場でフグやりたいカワハギやりたいとか主張するときもあるんだけど。

どうぞ行ってらっしゃい。

課題終わらせたんだよね?

そうしてこの前は初めて一人で近場のカワハギ船に乗ってきた。

自分で玄関を出て、自分で帰ってきた。

動画素材の撮影もしてきた。

ついに一歩前に踏み出した。

子ガモが飛び立たんとしている。

親としてこれを見守り、いいように誘導してあげたい。

でも、もうそろそろこんなことやってられなくなる。

春からもう高校生なのだ。

今度の春休みくらいが最後に近いかもしれない。

定期テストだけじゃなく、模試やナンだで休みが無くなっていく。

それまでのチャンス。

いい思い出が作れたらいいんだけど。

そうしてあげたいと考えている。

それでは今日もデッカい釣り針ぶらさげていこうぜ。

では!