遅すぎた

おはようございます、ちょっと小さいおじさんです。

小雨。

パラパラ、と。

さて。

昨夜、着信があった。

画面の表示は奥さんからだったが、出てみると息子の声。

「一緒に釣りに行きたいんだけど」

いったいどういう風の吹き回しだ?

誰かに吹き込まれたのか、その風は。

もう遅い。

時間がかかり過ぎた。

修復は不能と判断せざるを得ない。

時が解決するなんてのはすべてに当てはまるワケではない。

パレスチナの問題だってあれだけ時間が経っても解決しないのだ。

時間がなんとかするなんて、そんな他力本願で人任せのやり方なんかじゃ解決しない。

転んで擦りむいた膝小僧は傷パワーパッドでも貼っておきゃ治る。

あとは時間がなんとかしてくれる。

でも転んで折れた腕の骨は放っときゃ曲がってくっついちゃうんだよね。

折れた骨がくっついたんなら、そりゃ解決に見えるかもしれない。

でも元通りじゃない。

何回手術しても元通りにならなかったおじさんの左鎖骨みたいになる。

一度壊れたものは元通りにならない。

でも釣りに行きたかったんだろな。

なら、また一人で行ってくればいいんじゃないか。

わざわざ面倒くさいおじさんを誘わなくたって。

勝手知ったる船宿だったら一人で行ってきたろう。

またそうしたらいい。

それでは今日も傘着て暮らそう己が心に。

では!