大量の資材

おはようございます、ちょっと小さいおじさんです。

まーた暑くなってきた。

もう終わったんじゃないのか夏は。

さて。

昨日、息子がなかなか帰ってこなかった。

おそらく未だかつてこんな時間に帰ってきたことはないだろう。

そんな時間に帰宅した。

20時過ぎだった。

文化祭の前だから、その準備があるだろうとは思ってた。

特にそんな行事に力を入れる学校でもない。

生徒もテキトーなのだ。

だからその準備だってタカ知れている。

だのに、だ。

そんな時間に帰ってきた息子はとんでもなくデカいものを抱えてた。

縦180㎝横90㎝くらいのハレパネだ。

模擬店の看板でも作るのだろうか。

そのほかにもスプレー缶やイーゼルなど。

重いベニヤ板も。

こんなのを持って帰ってきた。

通勤帰りのサラリーマンでごった返す電車で。

さぞ迷惑だったろう。

聞くと、準備が間に合わず遠い駅のホームセンターまで買い出しに出たそうな。

おじ「何人で行ったの?」

息子「4人だよ」

おじ「これ以外にお買い物は?」

息子「これだけ」

おじ「つまりそれを君が全部一人で持って帰ってきたの?」

息子「うん」

他の子らは塾をサボって買い出しに行ったらしい。

親に詰問されるからこんな荷物を持って帰宅できない。

だからウチの息子が全部持って帰ってきた、と。

なんか微妙なキモチになった。

それは二つの理由からだ。

ひとつ。

ではなぜ一部でも通学カバンに入るような缶スプレーなどを託さなかった。

他の子だって「それくらい入るから持って行くよ」。

そう申し出てもいいだろうに。

ドデカいハレパネやベニヤ板なんかは無理だとしても。

他の子はそんな事も言ってくれなかったのか?

ふたつ。

もしかしてグループ内でウチの息子のポジションが最下位なんじゃ?

だから荷物を全部押し付けられた。

いじめではないとは思うけど、その手前のようなもんか。

小学時代の不登校が頭をよぎった。

先日、対人関係をうまく作れるようになってきた、なんて書いた。

でもやはりそれはおじさんが見る一場面だけの話。

実は学内でうまくやれてないのかもしれない。

今回、文化祭の準備を一緒にやってるグループは他の一般クラスの子らだ。

一般クラスの子らは精神的成熟度が高い。

そんな気がしてる。

「ま、テストなんてだいたいでいいんだよ」

「親がうるさいから勉強してるフリしとくか」

「こんな行事ウゼー」

「校長の話なげーんだよ」

普通の学校よりマイルドだけど、こうしてほどほどに大人になってる。

一般的な高校生レベルよりやや子供程度。

反抗期の子らもそれらのクラスに多く分布してる。

ところが息子のクラスの子らは違う。

ロボットのように指示に従い、従順だ。

宿題提出率は100%。

定期試験平均点は全教科80点越え。

授業中にシーンとしてる。

そんなのはこのクラスだけらしい。

よく言えば純粋で真面目。

悪く言えば、大量の言葉が見つかる。

その構成員の息子なんぞ一般クラスの子らにとってはいいカモだろう。

選抜クラスの「ガリ勉クソ眼鏡」。

鼻持ちならないクソガキ程度の相手。

まんまと大量の荷物持ちを仰せつかることと相成った。

そんなとこだろう。

ただでさえ重い通学カバン。

それに加えこんな大量の資材を持ち帰ってきた。

きっと大汗かいて休み休み帰ってきたに違いない。

おそらく20歩もあるいたら脚は止まるだろう。

暗闇の中、半ベソかきながら帰ってきたはずだ。

そんな息子の姿を想像すると、悲しやら情けないやら。

もっとしっかりしてくれ。

もっと大人になってくれ。

いつまでも幼稚なそんな息子を今朝も送り出した。

手ぶらで送り出した。

そんな荷物はとても二度とは持てないだろうと判断したからだ。

これはおじさんと奥さんで手分けして今から学校に届ける。

それでは今日も学校へ行こうぜ。

では!